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新自由主義狂想曲

ブログのネタ的には扱いやすいものかとも思う一方、ライブドア事件は大局の一部と見たときには大きな広がりを見せるのではないかとも考える。二階堂ドットコム最新のNHK(梨元放送協会) のライブドア総決算に耳を合わせながら、またいろいろなブログに目を通しながら思った事を書いてみる。

事件の感想を聞かれれば、ただ、へぇ~といった感じで、というのも、これはもう前々からわかっていた事を、どうして今更になって特捜なんぞが動き出したのだ?といった部分の勘ぐりが先に来るからである。同時に何で、熊谷はつかまらんの?代表取締役なの?とかもあるが、二階堂が言うには彼は特捜のスパイだったとの事。

それより、ちと気持ち悪いのが、マスメディアの過熱報道と、小泉自民党の無責任ぶり。ちょっと書かせていただく。

まずマスメディアについてだが、彼らは視聴率を稼ぐために、ホリエモンというキャラクターを最大限に利用し、その事がライブドア株の宣伝を助け、彼の英雄性をアピールする事がライブドアの時価総額を大きく躍進させたという事実に対する責任を持たないのであろうか?メディアの大罪というのはこうした部分にある。調子の良い人間には乗ってやるという考え方だが、犯罪助長をしている事に気づかなければならないはずである。当時は、ホリエモンの考え方を時代の寵児として扱い、斬新であったり、新鮮であったりと表現したものだが、今となっては単なる金の亡者扱いである。また、気持ち悪いなどと一言で切り捨てる。「女は金で買える」、「命の次に金が大事」とか「みんな結局金でしょ」的な発言に対し、真っ向からモラルで対決しようとはしなかったではないか。それが犯罪者となれば、それらを取り上げ、畳み掛けるというのはどういう事であろうか?私は一貫して、このあたりを指摘し続けたが、彼らは自分らの社会的責任を棚上げして、手のひらを返している。CSRなんて言葉があるはずだが、倫理性を一番求められるはずのマスメディアにこうした罪の発想はないのであろうか。

もう一つ、(大嫌いな)みのもんたは随分と自民党をかばったようなのだが、この手の世論誘導もいい加減にして欲しい。自民党執行部の追求よりも特別会計の議論が大切だと言ったらしいが、まったく何様なのであろうか?これは代議士制度という、国民が代議士を選ばなければ政治参画できないという、国家のフレームワークを大きく問いただす根本的問題ではないか。自民党という、政党のお墨付きが与えられた(実際は無所属だったが)人物が、大犯罪(詐欺事件として立件され、その資金の大きさや影響を考えれば)を犯したならば、その推薦した責任をとるのは当然であろう。推薦状を国民に提示して選挙を行ったわけであるから、推薦者はその責任があって当然である。また武部は応援演説で堀江を息子とまで言ったのである。親の責任の取り方というのがあるのではないだろうか?選挙というものが、劇場型の人気投票に化してしまうから、またそのように仕向けたからこそ、このような事がおきるわけで、適切な責任の取り方がここでは必要なはずである。

さて、次のターゲットは村上ファンドと木村剛だそうだ。もう先が早いかな、この噂はだいぶ広まっている。この二人の悪い話は、去年から堀江同様、山のようにインターネット上に転がっていた。まぁいつでも動こうと思えば動けるはずであり、あとは誰かが決断を下すだけであろうか。村上が捕まると、今度はオリックスの宮内が危ない。また木村が捕まると、アメリカに住民票を巧みに移して税金を納めずにいた、といわれている蜜月の仲の竹中も危ないだろう。二階堂はここのところまでは踏み込まないよと言っているのだが、実際のところどうであろうか。こういう権力の世界は先が読めない。右翼だとか暴力団とか(政治家にだってそうだろうが)にも金を握らせていたはずの堀江も、こうして捕まるわけだから。

さて、この事件によって市場が本当に健全化するのか?本当にアメリカの言う新自由主義の素晴らしさに我々が気づくことができるのだろうか?答えはノーだ。フジテレビがライブドア支援に乗り出すというのだが、これは興味深い話である。一つの狙いは5日連続のライブドア株ストップ安の流れを止める事であろう。堀江に次ぐ筆頭株主であるフジテレビの含み損は、すでに500億円に近い。東証の上場廃止に対する牽制球という考え方もできよう。ライブドアの財務状況もわからない状態で、どうして手助けしようなどと言うのだろうか?これを市場操作とは言わないのか?情報に疎い、個人投資家の心をカモにしているのである。

また、マネックス証券についての問題もある。これは多くのブログで既に書かれている事だが、一般マスメディアではち~~~っとも触れない。興味があればジャパンハンドラーズ の記事でも読んでみていただきたいのだが、これがインサイダーでなくして何がインサイダーであろうか?マネーゲームというのは、とにかくインサイダーを持っているものが勝つのである。そしてこのインサイダーを完全に取り締まるということは、決してできない。法さえすり抜けてしまえば、インサイダーなんてものをきちんと監視はできないのである。

私は一貫してきて、新自由主義の非を訴え続けている。アメリカ主導の市場主義、即ちIMFや世界銀行の途上国への介入が、どれだけ一握りの金融長者と大勢の金融奴隷を生み出していることか。そして、この21世紀の初頭に、社会主義という暴力性を伴うイデオロギーを世界の民が選ぼうとしている現実 をどう直視するのか。堀江を、同世代や負け組みの代表として応援していたのに残念だ、なんてインタビューに答える人がいるが、彼が新自由主義から送り込まれたスパイ(例えて言うならば)である事に気づかないようでは、この事件の意味は薄れてしまうと私は思う。17%にもなる彼個人のライブドア株だけで、いったいどれだけのお金になるのか計算してみるがいい。そしてライブドアとは会社自体の中身(独立での財務)を何も持たない粉飾会社である。虚構の城の壁塗りをしているのが自分達であると、気づく必要があるのだ。ライブドアの株を買っていないから関係ないよ!という話ではないことを、気づいていただきたいのである。

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コメント

論文仕上がったんだよね?お疲れ様!

ここの日記はいっつも勉強になるよ、ほんと。

今月末に飲めるといいねぇ。ではでは!

投稿: ブジ | 2006年2月 7日 (火) 23時43分

K藤はライブドアで大損だったらしいね。アクティブ投資はやりたくないよ。

投稿: cteq6l | 2006年2月10日 (金) 12時03分

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