中国と云う国(二)

日中関係は悪化しているとマスメディアは煽る。実際のところ、去年の反日デモでは、現場での冷静な目に比べて幾分もドラマチックな映像報道が、日本国内ではなされていた気がする。このちぐはぐさ具合が、日本人の内面に、中国への冷めた見方をどうも作り上げているのではと考える。故に、中国外交に対しても、興味を持って注意しなければ見つける事ができない。

日本は戦後ずっと親米国家である事を貫き、それはアメリカの傀儡国家ではないかと疑いたくなるほどであった。昨今の話で言えば、郵政民営化論争で話題になった「年次改革要望書」の、現政府の忠実な実行ぶりには目を見張るものがあるだろう。そのアメリカは、ブッシュ二期目になり、親米の砦でもあったリチャードアーミテージ、マイケルグリーンらを対日政策に大きな影響を与えたその要職からはずし、親中に切り替えてきた。もし、次期大統領にヒラリークリントンあたりが出てくれば、いよいよ日本はどうしたらよいのか分らなくなる。

で、その中国外交とは如何なるものか?北京の行動というのは実に迅速で、しかも目的がはっきりしている。最近で云うと、その目的はエネルギーにある。そしてかならずそれに付きまとうのが武器輸出である。

尤も顕著なのがアフリカ大陸への関与であろうか。ご存知の通り、スーダン政府への武器供与は甚だ不愉快極まりないもので、ジェット戦闘機34機、加えて大砲、火気、銃などに及ぶ。このため、軍事政権の運命はすぐ尽きると言われながらも、権力維持が現在も続いている状況で、ダルフール 地方の虐殺は今日も続き難民が続出している。また自分たちの石油鉱区を守る名目で、PKOなる中国人民解放軍をアフリカ大陸に送りこんでは、国連の対スーダン経済制裁を常任理事国の拒否権を用いて阻止する。見返りは、一日百万バーレル、埋蔵量7億トンと言われる石油である。鉱区の採掘権を次々と獲得しては、中国人を現地に運んでパイプラインを沿岸まで作っているのだ。

こうした事はスーダンにとどまらない。医療隊と呼ばれるチームをアフリカ各国に送り込んでは、現地指導者との人脈を築き上げて、アフリカの、特にアンゴラやナイジェリアと言った国々の資源を狙っている。国連の監視下にあるエチオピアやエリトリア両国にも1000億円規模の武器供与をしている。アフリカ全体への投資規模は200億ドルといわれ、既に数十各国と、経済レベルでの関係を深めている。こんな中国に日本はODAを年間3000億円払っているのだから外務省のチャイナスクールというのは、どうしようもない。結局日本が常任理事国入りを目指す足かせとなったのは、この中国アフリカ連合であったという皮肉のおまけ付き。これらアフリカの独裁国家に対しても、早く国家援助を止めるべきであるが…。まぁ利権とやらが国家間にはあるわけで。

さらに話は中央アジアへと向く。イランイラクとの関係は続いているし、パキスタンとの蜜月の関係もやはりまだ続く。これには武器輸出や原子力発電所建設などの役割を中国が担うのである。南部アジアへの影響力は日に日に強まっているようだし、また旧ロシア諸国との関係も見放せない。カザフスタン政権は親米路線から親中に切り替えた事で、国内の圧制を制御している。北朝鮮との関係も年始に金総書記が訪中した事からも明らかで、その見返りに中国は北朝鮮の豊富な鉱物資源を獲得している。ウィグル自治区や、チベットに軍隊を派遣し、非人道的活動を行っているのは周知の通りである。

極めつけは、南米 である。これにも石油輸入と武器輸出が大きく絡んでいる。いつのまにかに、対米包囲網、対日包囲網が出来上がっているという具合になっている。そうとも気づかない我々日本国民は、今のアジア外交への無関心をこれからも続け、いつ見放されるかも分らない、アメリカ崇拝主義に酔い続けるのだろうか?年始からの市場堅調な流れを受け、殊更に新自由経済主義というのが持て囃されそうなのだが、社会主義が再び世に蔓延しだした世界からは冷ややかな目で見られているに違いない。

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中国と云う国(一)

今日の中国という国の2面性について触れたい。中共の情報統制もあるのだろうが、こと日本国内には中国様の事情に関してほとんど記事にならない(創価学会 が記事にならないのと同様)。日本の外務省にチャイナスクールというのが存在するくらいであり、こうした事を見ても日本はどっぷりと中共に漬かっている。 このあたり鈴木宗雄が吐くかと云えば、これまた怪し。政治家とは所詮そんなものであろう。金と権力にたてつき、郵政民営化での造反議員が葬り去られたのと 同様、右に傾倒した発言を繰り返すと、民主党の西村真悟のようになるのである。ここらへん露骨過ぎるほど露骨である。

昨年の11月の話であるがこんなニュースが流れた。
http://d.hatena.ne.jp/cteq6l/20051126
もともと、中ロ国境を流れるアムール川に中国の化学工場の有毒物質が長年にわたり投棄され続けているという事実がある。そんなお粗末な中国の化学 工場が爆発して、事件がおきたわけである。この松花江はアムール川へと続き、ロシアの都市ハバロフスクまでにこの水質汚染が広がっていった。

中国の水質汚染は猛烈で、河川や湖沼の90%以上が汚染されていると政府当局が発表しているくらいである(実際のところはそれ以上であろう)。と にかく全国660都市のうち511都市が水不足に陥っており、全土の80%が水不足で困窮しているというのだから、蛇口の水が飲める日本人としては信じら れない現状だ。

このために、ロシアのバイカル湖から水のパイプライン建設まで持ち上がっているくらいである。バイカル湖と言えば、透度の高さで有名な極東シベリアが誇る湖であり、中国が目をつけるのも頷ける。もちろん、ロシアは今のところ拒否しているが。

そして、今中国で深刻な問題といえば、鳥インフルエンザである。昨年からの累計の死亡確認は3人と公表されているが、どうにも怪しい。いくつか調 べているとリーク記事にたどり着く。既に死者は300人を超え、軍隊による隔離は数千人ののぼっているというのである。汚染が発覚すると、すぐさま情報規 制がしかれ、町ごと軍によって封鎖される。鳥の市場は既に閉鎖されているし、広場の鳩や伝書鳩も消されている。しかしながら、鳥の特性を考えれば、もはや 戻れない状況にあると考えた方が正しい気がする。今年を無事に過ごせたとしても、来年こそはどうなるかわからない…。

水質大気汚染等の環境衛生の劣悪さ、賃金格差が10倍を超えるという都市部農村部の貧富の差の拡大、情報規制と強制労働の過酷さがとにかくひどく (例えば、炭鉱労働の年間死者は一万人近くにのぼる)、これに加え、農村部での役人の収賄腐敗が続いているため、反政府活動が年々盛んになっている。これ は反日運動の比ではない。一年間で7万4千の抗議活動があったと、昨年度、政府は発表したが、細かいものを合わせるとどうやら20万件はくだらないようである。交番 や警察署が襲われたり、役所が襲われたりというのが日常茶飯事なのである。

また、ウルグイ地区やチベットでの人権抑圧では悲劇を膨らませ続けている。中共はイスラム原理主義とも対峙しているために、国内でのテロの噂も絶 えない。経済が順風に見えると言っても、これは虚構の一夜城を築いているかのように見える。銀行の不良債権の莫大さは、外国資本が手を引けばいつでも瓦礫 の山と化すであろう。それを示唆するかのように、国際金融資本が中国の政府系金融の増資にやっきになっている。崩壊は近い、というのが内側から見た中国の 姿に違いない。そのためかどうか知らないが、中国政府が最近“金"を買い集めていると聞く。なるほど、この半年で金の価格は約30%(東京市場で)もあ がっているのである。つい最近NY市場では一オンス550ドルまで到達している。異常な事態である(金投機についていえば、いくつか他にも要因はあるが)。

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